ミステリーの書き方 / 日本推理作家協会

最近、「ミステリーの書き方(幻冬舎文庫)」を読んでいます。

 

 

今年は、下手でも良いから、1本書いてみるぞー!」と、野心を抱いているので買ってみました。

勿論、日頃から書かれている方は読んでいるとは思いますが、一読者としても、「こうやってミステリーが作られているのか」と思う面白い本です。

 

内容は、ミステリー小説を書く上の作り方、技術的な内容など、細かい考え方が書かれています。

一読者という立ち位置だけでは、考えもつかないことばかり書かれているので、結構面白いです。

 

例えば、「語り手の設定」は、小説を読んでいるだけでは絶対に興味ない話です。

(前にも同じようなことを書いた気もしますが。)

 

色々な登場人物がいる中で、誰からの視点で書いているかは結構重要です。

良くあるのは、ポアロのような名探偵が、事件のヒントを見つけ出し、解決して行く流れがあります。

もし、これが犯人の視点だったらどうなるでしょう?

被害者への殺意があり、続いてトリックを考え、それを実行する。

そこへポアロが現れ、事件の糸口を見つけ出し、遂には自分が犯人であることを言い当てられる。

稀にある変則ミステリーのような形になったりします。

 

正直、こんなこと、読者はイチイチ気にしないですよ。

少なくとも、自分は気にしてませんでした。

 

まあ、「語り手の設定」は、ほんの1題ですが、他にも数々の「へー、作家はこんなことを気にしなければいけないのかー。」が詰まった内容で面白いですね。

やはり、より面白い小説を書くには、細かい工夫が積み重なっていると感じる1冊です。