織田信長 / 横山光輝・山岡荘八
久し振りに漫画を読みました。
最後に漫画を読んだのは、「のだめカンタービレ」だから、実に7年振りくらいに漫画を読みました。
会社の人と織田信長の話になり、オススメの漫画ということで、貸して貰いました。
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織田信長の生涯を描いた漫画ですが、話は、淡々と進んで行きます。
司馬遼太郎「国盗り物語」では、斎藤道三の目線で描かれ、明智光秀の目線で描かれた織田信長。
人の心情で描かれた織田信長とは違い、横山光輝の漫画は、第三者の目線「神の目線」で描かれてます。
勿論、斎藤道三や明智光秀の思惑のコマもありましたが、1コマ~1話程度。
「国盗り物語」では、彼らの心情から起こる行動が書かれていたので、「淡々」という印象を受けました。
やはり、織田信長を取り巻く人物で最も面白いのは、明智光秀なので、「本能寺の変」は、もっと情熱を注いで欲しかったですね。
この漫画で、明智光秀の本能寺の変の動機は、主に出雲・石見への国替えに対する「不安説」で書かれてました。
いやー。もうちょっと情熱を注いで書いて欲しかったんですが、あくまで織田信長が主役の漫画でしたね。
司馬遼太郎やNHK大河「軍師官兵衛」のような手に汗握る展開が欲しかったです。
ただ、逆に織田信長に注力してたからこそ、終わり方が印象的でした。
「敦盛」の「人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」
NHK大河「軍師官兵衛」でも、江口洋介が、これを歌って信長の人生が終わった気がしますが、「国盗り物語」も「軍師官兵衛」も、明智光秀目線で書いているが故に、この後も話が続いてしまい、信長の最後の印象が弱いんです。
今回の「織田信長」は、これで終わったので、このインパクトはありますね。
信長が49歳を前にして本能寺の変が起こり、東は山梨、北は富山、西は広島近くまで勢力を広げ、日本平定まであと少しという所で、人生が終わる。
所詮、寿命50年程度の人間のすることなんて、長い世の中では知れたことだ。
信長の好きだったと言われる「敦盛」。
ホントに、その通りの人生。
なんとなく虚しい気持ちになるのは、私だけでしょうか?